初心者の方向け≠シリーズ『馬が活発に動く≠歩度を伸ばす≠スピードが速い』 その3

『肝』の話です。

歩度の詰め伸ばしが、結果的・間接的に速度に関わることは、間違えないのですが。

『馬が活発に動く』=『馬のスピードが速い』、も同じように結果的・間接的には、そーなのですが。

とーぜん、馬が活発に動いていなければ、スピードは遅いのですが。

『馬が活発に動』いている場合、スピードコントロールは、

ライダーさんと馬との関係で、スピードは自在になるんです。

つまり、『馬が活発に動く』という言葉には、隠された主語があって

『馬のエンジンが活発に動く』という状態だということです。

 

この映像、馬が左の口角に触ったハミに対して譲っています。

手綱、テンションないですよね?

馬が活発に動こうとする時、後肢から前肢・頭頚に向かって、エネルギーが押し出されます。

つまり、後肢の踏み込み。

このエネルギーの一部(つまり頭頸に向かう力。余の力は前肢に向かう)が、ハミで行き場をなくす時、

ハミの触っている方向の斜め下(今回で言えば左下・左前肢の前膝方向)に鼻先を持っていけばいい、と

馬が理解して行動するのが

馬のハミに対する譲りです。

クレグレも言いますが、ハミ(手綱)を引っ張ちゃぁ〜駄目ですよ!

 

馬のエンジンが活発に動いて、馬がハミに対する譲りを覚えた時、

乗馬における馬の歩度はある程度は自在にできます。

自動車に例えると、エンジン回転数を2,500回転にしていれば、

ローギアはローギアの、セカンドはセカンドの・・・トップギアはトップギアの

スピードになるわけです。

歩度を詰めたセカンドギアでは、細かい輪線が描けるし、

歩度を伸ばしたトップギアでは、

パッパッパッ、スッスッスッと進んでいきます。

馬の推進力とハミへの譲りの調和の賜物です。

 

以下蛇足

(高等)馬術になると、一歩進んで、ハミ受けが必要になります。

乗馬では、ハミ受け、できなくても大丈夫です、

馬がハミに譲ってもらえさえいれば。

馬にハミへ譲ってもらえることさえできれば。

逆いうと、『手綱がピンと張ってなければ、馬のコントロールができない』という言葉は

(高等)馬術における教訓です。

 

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