馬と人間と『オペラント条件付け』 の こと・・・その5

前回予告の通り、今回は

『推進のアスク』と『負の強化』について、です。

 

レッスンが始まって、馬に動き出してもらっていると、インストラクターさんが

『常歩をもっと活発にしてください!』なんてことが、よく。

そこで貴方は、脚を使います、常歩4ストロークに合わせて、、、でも、馬に伝わらないッ!?

ダラダラの常歩のまま、そこで貴方は、そーだッ!と

馬の腹をボコッと、、、または、鞭をバチバチっと。

すると馬は、首をあげて、バタバタと進みだす。貴方は、ほっと胸をなでおろす。

これ、オペラント条件付けではNG、原則に則っていませんし、馬がかわいそーです。

ボコッと、または鞭で、『負の強化の条件付け』された?いや、されていません。

馬が学習しているわけではない、痛い目にあって身体をこわばらせてアタフタしているだけです。

 

馬の推進力は、車のメーターで言えば、スピードメーターではなく、タコメーターで測ります。

馬はメーターついていないから、ライダーの身体(ハミ⇒手綱⇒コブシへの圧迫感)で測りますな。

そして、その馬の推進力は、1回のアスクで、急激には上がりにくい(優秀な競技馬はできますよ、もちろん)。

マニュアルギアの車で言えば、ローから突然トップに入れたら、車はエンストします、し、

(ただの)馬だって無理なんです。

なので、ロー〜セカンド〜サード、、、って、順を追ってギアをあげていきます。

ギアの切り替えの時、エンジン回転数が上がったら、クラッチを切ってギアをシフトアップしますよね?

その、クラッチを切る瞬間が、乗馬で言えば、オペラント条件付けで言えば

推進のアスクが伝わった瞬間(馬の動きが変わった瞬間)=アスクをやめる瞬間=『負の強化』での条件付けが成立した瞬間です。

そして、上記を繰り返しながら、ライダーの求める馬の動きになるまで、馬に推進力のアップをアスクしていきます。

 

推進のアスクは、脚や鞭に限らず、ゼッコでもボイスキュー(言葉)でも、『励ましの言葉』でもなんでもいいのですが。

ただ、気を付けなければならないことは、推進力を求めるために、連続して使うことは、『負』=『嫌子の解除』がなくなり

かえって、合図(アスク)への馴化になってしまうということです、つまり、『条件付けの消去』が起きてしまいます。

最も気を付けなければならない事、それは、例えば速歩している時、馬に【常歩になってもらいたくない】がために

推進アスクを常に常に使い続けるということです。その行為の行く末は、『重いウマいっちょあがり!』です。

 

念仏をお唱えになる和尚様が、ポンポン木魚を打ちます。

推進のアスクが、念仏の木魚になってしまってはならないのです。

貴方と愛馬の間にできたせっかくの『負の強化による条件付け』により馬が学習した内容が、

アスクを連続で、漫然と、ダラダラ、、、またはライダーが自分のリズム・拍子をとるがごとく使うことによって、

そもそもの条件付けの行為は

『馬の耳に念仏』となって、はかなく消去されてしまうという運命をたどってしまう可能性がスゴッく高いのです。

 

今回は、このシリーズの肝の回でした。

そうそう、この写真、なんか、見つけたので貼ってみました。意味は全くありません。

一昔前、モサと馬場2課目やっているところ。

テキストのコピーはできません。